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機械振動系シミュレーション

 機械振動系−電気系変換による機械系のシミュレーション方法
ダイナミックダンパー

DVDドライブの16倍速とか20倍速とかの高速なドライブは振動が多く、制動する必要があってダイナミックダンパーを積んだドライブをよく見かけます。
ダイナミックダンパーとはダンパーで浮かせた重りを付けて、重りとダンパーの共振周波数のところで機械インピーダンスを上げて振動を抑えるものです。
でも重りは鉄板で大した重量がなく、共振周波数のところだけでちょっとだけ振動を抑えるくらいしかできなさそうに見えます。
機械振動系はアナログシミュレータ SPICE を使って簡単にシミュレーションできます。
質量をL、コンプライアンス(バネ定数の逆数)をC、機械抵抗(粘性抵抗)をR、力をV、速度をIに置き換えてやればいいのです。
ただし単位系は揃える必要があります。MKS単位系なら質量はkg、コンプライアンスはm/N、力をN、速度はm/sの単位で与えます。
そうすればイメージがわいてきますが、小さな質量ではQを大きくすれば共振周波数ポイントでは大きな機械インピーダンスになりますが、ちょっと周波数が離れたポイントでは機械インピーダンスが小さくなってしまいます。ダイナミックダンパーは直列接続の機械インピーダンスで制動するものだから大きな機械インピーダンスが必要になってきます。

電気屋さんは多くの人がシミュレーションしますが、機械屋さんでシミュレーションする人は少ないです。
実際に試作してみてどうこういう人が多いです。でもダイナミックダンパーのようなものを設計する時は絶対シミュレーションした方が速いです。

ダイナミックダンパーは昔のレコオードプレーヤのトーンアームの共振ダンピングのためにも使用されていました。
   ダイナミックダンパーを使用したトーンアーム  ダイナミックダンパーのカットモデル
 



機械振動系−電気系変換

電気回路で基本になるのは直列接続と並列接続で、全ての回路はその組み合わせで表現できます。
機械振動系も同じです。
機械振動系の直列接続、並列接続はピンと来る人は少ないと思いますので、図で説明します。


このように直列接続は加える力が各要素の力の総和となる接続です。
並列接続は各要素に同じ力が加わり、速度は各要素の相対的速度の和になる接続です。
ダイナミックダンパーは直列接続の機械共振系にコンプライアンスCm2と機械抵抗(粘性抵抗)Rm2の直列と質量m2の並列接続のものが直列接続されたものとなります。

1つずつ要素が直列か並列かを考えていけば電気的等価回路に置き換えることができ、電気系シミュレータであるSPICE などのシミュレータでシミュレーションができるようになります。

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